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ちゃんと好き

  • 執筆者の写真: ひろえあきこ
    ひろえあきこ
  • 2021年1月26日
  • 読了時間: 3分

早朝にぼんやりと目が覚めて、

頭の中に浮かんでいた考えに気が付いた。


本当は、大好きなんだ。

私を捨てて出ていった事を

許さないという気持ちが、いつまでも消えないのは

本当は、大好きで

お母さん、と甘えたかったけれど

それはもう叶わないことだから

憎い、嫌い、ということにすれば、あきらめて

傷つくことから少しでも遠のくことができる、

それだけの事だったのだと。


私は、ちゃんと。

お母さんが好きだったんだと。


なんだ。

普通じゃないか。

あとは、私がどうするかだけのことじゃないか。


時が流れて、良くも悪くも気持ちはうやむやになっていき

古希もすぎた彼女は、昔のやんちゃな影もなく、ちいさなおばあちゃんになっている。


一度だけ、彼女の好きだった懐メロをジャズアレンジにして

弾き語りの場所に招待したことがあった。

それは、小さい頃のトラウマのある自分、という立ち位置から立ち上がり、

キチンと自分の足で自分の人生と音楽の道を歩きたい、

というほぼ、自分の為の招待だった。


私の気持ちも、私のトラウマやPTSD、フラッシュバックの発作のことも

何も聞かされていない彼女は、

演奏中、ただ、私が招待してくれたと、喜んでいた。泣いていた。


本当は、全部打ち明けて、一度気持ちをぶつければいいのかもしれないけれど

年老いた彼女に、自分のせいで娘が一生ぬぐえない傷をおっているなんて

知らせるのもどうかと思い、もうこれは、言わないつもり。

あの日、思いきって、母を会場に呼んだのは、良かったなと思う。

決して、周りの人が思うような微笑ましいものでは無かったのだけれど、

あの日を境に、私も、彼女もなにかが剥がれ落ちて、暖かい気持ちになったのは

確かなことだった。


だからと言って、急に二人で出かけたり、仲良し母娘になったわけでもなく

相変わらずの距離感なのだけれど、少なくとも

誕生日と、母の日と、ついでに父の日も(母だけだと拗ねるから)祝いの品を送るようになった。(その逆はない:笑) その、受け取りの電話がかかってくることが、

怖くなくなった。 それまでは、実家からの電話や絡みは、心臓が止まりそうに怖かった。


壊れてしまった家庭も人の心も、自力ではなかなか戻せない。

神さまが時間をかけて、

十字架の贖いによる、私自身のアイデンティティを取り戻させてくれたことが、

私と両親の間の空気を温め続けている。

無理のないように、少しずつ、少しずつだ。


ここ一年、まったく会えていない。

このご時世の大騒ぎのおかげで、ただでさえ普通の母娘より会う回数が少ないのに。


今年から、私の活動ベースは本当にソロになる。

ピアノと私だけの音楽活動になっていくだろう。

レパートリーのなかに、あの人の好きな「東京キッド+神ともにいまして」を

入れるつもりだ。 ちゃんと好きだったんだと腑に落ちたのは、神さまの時なのだろうか。


彼女と、彼女の耳が元気なうちに。

もう一度、聴いてもらえればいいのだけれどと、願っている。



 
 
 

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